What's NYANZAN


ニャン山とは?

 

 琉球以前、沖縄本島は北から北山、中山、南山、と3つの国に分かれ三山時代とも呼ばれていました。南山王は地域の大切な泉を金の屏風と交換してしまったりする、うっかりな王様であると伝えられていましたが近年新たな考証がなされ史実が発見されるなど、未だ謎の残る王国であります。南山は後に琉球国に統一され、怒涛の歴史を刻みながら現在に至ります。かつて南山王の居城であった南山城は糸満の大里にあり、今はひっそりと苔むした石垣だけが当時の栄華をしのばせます。

 

その南山の中心であった糸満を拠点に、伝統的ながらもより現代に響くシーサーと張り子を生み出しているのが工房ニャン山です。

 

糸満はハーレーやエイサー、大綱引きなどの伝統行事が盛んで、現在も昔ながらの生活のリズムを大切にしている海人の町です。また糸満と同じく南山に位置する東風平の富盛にはシーサーの元祖ともいわれる石彫の大獅子があり、南山がシーサー発祥の地ともいわれる由縁となっています。

 

先人の伝統を守りながら由緒と愛着のある南山から生まれた工房「ニャン山」。ちょっと可愛い名称ですが、生み出すシーサーは現代的でいて伝統的な本格派です。

漆喰シーサー


 漆喰シーサーは瓦屋根を葺く時にでる余った漆喰と割れた赤瓦などを利用してこしらえます。

 現代風に言えば”Recycle(リサイクル)”

人間の生活そのものが生みだした神様なのです。


 その昔、琉球漆喰はサンゴを焼成した石灰に藁などを混ぜてつくりました。現代はサンゴそのものではなく琉球石灰岩を使っていますが、いわばサンゴの化石?ですね。

 赤瓦は沖縄の土からつくられる独特の瓦。時に島の激しい天候に対応し、風を呼吸する材質でもあります。


 ぽっかり浮かんだ孤島の自然は恵みも大きい代わりに大変厳しく、また資源にも限りがあります。島で暮らす人々は昔から当たり前のように色んなものを工夫しながら取り入れて、循環させて生きてきました。


 でまた。

 シーサーはいわゆる”魔よけ”ではありません。魔物を良いものに変えて、共に島で生きて行こう、っていう守護神。絶対的な力で相手をねじ伏せるんじゃなくて”調和”と”共生”の心を持ったポジティブでフレンドリーな神様なのです。


 南海の要衝に位置する琉球列島。ここは太古から数多の国や地域の人々が行き交う賑やかな島でありました。異国のそれこそ異なる文化や価値観などを畏怖したり拒絶するのではなく、さまざまな工夫と知恵で取り入れながら島の価値観と融合させていく。そんな中でシーサーも生まれてきたのかもしれません。まさにチャンプルーそのもの。


 琉球・沖縄のしなやかで逞しい心、本当の強さとやさしさをもった守護神、それがシーサーなのです。


糸満ハリコ

 

 『琉球張り子』は沖縄の伝統的な張り子で、昔は子供の健やかな成長を願い、主にユッカヌヒー(旧暦5月4日)に子供たちに買い与えられるものでした。この日は沖縄各地でハーレー(ハーリー)と呼ばれる爬龍船競漕が開催され、会場近くに立った玩具市では色とりどりの張り子が売られていました。

 

 張り子は各地でそれぞれ特色のある郷土玩具ですが、中でも琉球張り子は南国特有の鮮やかな着彩と大らかな表情が魅力です。伝統的な物としては「チンチン馬小」や「みるく(彌勒)」、「ウッチリクブサー(起き上がり小法師)」などが代表的です。

 

 ニャン山の琉球張り子は伝統的でありながらもより現代的な、子供の玩具として愛されるもの、そしてそっと寄り添っていられるものを心にして製作しています。

 南国沖縄の陽気で逞しい表情、なかでも糸満という地域の特色を色濃く表していることから「糸満ハリコ」として子供達の健やかな成長を願い、その小さな胸を大きく躍らせいていきたいのです。